僕は昔からNHK教育(現Eテレ)の番組がスキでした。
小さいころは本当によく見ていて、
仮病で休んだ日には一日中教育テレビを見ていたものです(笑)。

そんなEテレの工作番組や幼児向けの書籍・映像の仕事を、
裏方(時に表も)で支えてこられた方が造形作家・丸林佐和子さんです。
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左のベレー帽にサロペットな人が佐和子さん。
(右にいらっしゃるヒヨコの人はうちの相方サマ)
3年位前、広島の住宅展示場astaでワークショップがあり、
そこに押しかけていって撮らせてもらいました。
全国を子供向け工作ショーで飛び回っていて、
子育てしながら本出版して雑誌やテレビも出ている。
おうちの小屋で作業しながら寝ちゃうとかー。
まぁそんな素敵なお人なので、
誠に勝手ながら「師匠」と呼ばせていただいております(笑)。

で、僕が持ってるのが丸林さんのご著書「丸林さんちの手作り家具帖」。
7,8年前、たまたま書店でこの本が目に留まり、
「あ、なんかカワイイのがいっぱい載ってる。作るの楽しいかも♪」
と思ってインテリアに興味を持って作ることを始めたので、
モノづくりのきっかけをいただいた本です。
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その後もテーマ別に色々出版されてます。
読みながら作っていたので本がボロボロになってしまいましたが、
それをみて「あー、ほんとに作ってくれたんですねー」って、
丸林さんは喜んでくれていました。

自分たちでオシャレに改装しましたーっていうcafeの本棚に置いてあったりして、
発見すると「おぬしら、わかってるな」と思うアタクシ(笑)。

美大卒でずーっと造形作家をされているわけですが、
デザイナーの旦那サマと一緒に子育てをしながら、
建築も木工も完全素人だった二人が、
セルフビルドでアンティークレンガの家を作ってしまったのデス!
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レンガ風外壁材じゃなくて本物のアンティークレンガ張り。カッコいい。

理想の家を建てようと決意してから、
そんな予算じゃ絶対無理と様々なハウスメーカーに言われ続け、
じゃあ内装だけ自分たちでやれば安くできるかも!ということで、
下地だけ作られた養生シートだらけの新居?に入居し、
週末のみの作業で10年くらいかけて完成させたという、スゴイ人たちデス。
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自作がいっぱいなアンティークなキッチン。(写真:オトナのおしゃべりノオトさんから)

その模様がつづられた丸林さんちのブログがあります。

「アンティーク&レンガの家づくりblog」


おうちづくりを考えている人にぜひ読んでほしいのですが、
業者との激しい攻防?や資材を自費でオーストラリアに買い付けに行く場面とか、
その一部始終を写真&イラスト入りで書いてくださってます。
「家づくりの熱き戦い」の記録であり、まさにドラマ。
ホームに対する情熱がハンパじゃないし、
明確なイメージを持った美大卒の二人だからできたことだとは思いますが、
僕はこれを読んでうちも自分らでリノベーションしたいと思ったのです。

blogにも書いてあって同感だなぁと思ったのですが、
おうちづくりは他人任せになった段階で『負け戦』。
自分が本当に満足できる空間にならない可能性が高い。

うちみたく小さな古民家ですら、決めることが山ほどある。
家を建てようという人のほとんどは建築の素人ですから、
すべてを投げやりにならずに決めるほうがムズカシイ。
本当にすごい労力が必要。

そんな大変な思いをして35年ローンを払うなら、
ずーっと賃貸で暮らすという選択肢も当然アリです。
こんな家に住みたい!っていう想いがなければそっちのほうが良い。

だけど、それでもマイホームを建てたいって思うのが人情かも。

ならば、どうせ建てるのなら、本物の材料を使ったおうちがいいですよね。
劣化しかしない新建材を使って、
高気密高断熱をうたって建てた家で問題イッパイ起きてます。

無垢の木と漆喰の壁の家って、ほんと心も体もほっこり気持ちいいのです。
そして住めば住むほどに風合いが増す、「経年美化」。

師匠みたいに内装も家具も全部自分で作るのは無理にしても、
建材を施主支給するとか一部自分たちで作業することで、
コストカットする工夫はいろいろあります。

愛着はDIYしたほうが絶対にわくでしょうし、思い出にもなる。
作り方や構造がわかれば、補修だって自分でできる。

そういったことに理解がある工務店を選ぶのが重要になります。

というわけで、お世話になっている佐和子師匠のお話しでした☆